お酒とタバコの警告表示に思う
仕事終わりのビールは楽しみです。
ビールは日持ちするので、12月のふるさと納税で買いこんで、現在我が家には4ケースもビールがあります。
(私は成人しています。念のため)
ビールのデザインも秀逸な広告が多いのですが、一方でタバコに比べて健康に関する警告表示が少ないことが気になります。
タバコの健康被害も、アルコール依存もどちらもよく目にしますが、アルコール依存も非常に怖い病気です。
アルコール依存は若くても死にます。私も何名か若くしてアルコール依存で看取った人は数十人います。
※JTより引用
なぜタバコの広告は制限されているのに、アルコールは制限されないのか。
それは、たばこの害が確率的影響なのに対し、アルコールは確定的影響だからでしょう。
タバコは1本でも吸えば害になり、量が増えれば増えるほど健康被害の確率が高まる、まさに「100害あって一利なし」である。
一方、アルコールはある一定量を超えなければ健康被害は示されていない。むしろ少量の飲酒は良好な予後をもたらすとされる研究もある
(1つの研究結果だけでアルコール=良いというには早計です)
日本人の許容飲酒量は1日20gであり、少量飲む人に対してそこまでアピールする必要はないかもしれない。
ただし、妊娠中の飲酒だけは、確率的影響で胎児に悪影響を及ぼすので、そこについては警告としているのかもしれない。
とはいえ、ストロングチューハイなど、最近のアルコールの健康被害はとても大きい。
知らずのうちに依存症となる人も多く、タバコはダメだけど酒はOKという風潮があることも問題だ。
なんとか、多量飲酒や依存症の危険性について警鐘をならせるデザインやコピーライティングができればいいなぁと思います。
あと、日本のタバコの警告表示(Tobacco plain packaging)は非常に甘い。
海外の警告表示はもっと直接的な表現で、グロい画像を出して警告します。
文章も「タバコは~の原因の一つになります」とか「~の可能性があります」とかではなく、
”Smoking Kills"とはっきり記載します。
Tobacco plain packagingでググるといろいろ出てきます。
なぜ日本の警告表示は甘いのか。
それはJ〇との利害関係があるからとのことです。(大学の公衆衛生学の授業で元医系技官の先生からいろいろと話を聞きました)
デザインの力で行動変容のきっかけとするために、もっと恐怖を煽る文言を載せてもよいのではないか。
日本は麻薬・覚醒剤に対する印象に比べ、たばこと飲酒が寛容すぎる傾向にある。